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甲状腺障害の症状の外科治療
悪性の甲状腺腫（癌）では外科手術が必須となり、そのほか甲状腺にできた腫瘍が大きい場合やバセドウ病での甲状腺機能の亢進状態が極めて強い場合などにも手術が行われますし、病気の種類による手術内容と、甲状腺治療で行われる手術の方法がいくつかあります。
・悪性の甲状腺腫（癌）
病巣を特定して切除し、ほとんどの場合、高い確率で癌の転移が心配される首のリンパ節も摘出しますが、病巣が複数の場合や甲状腺の腫れの程度、リンパ節への転移状況などに応じて、切除部分や摘出範囲が異なりますし、病状の進行の度合いによっては副甲状腺も切除される場合があります。
・良性の甲状腺腫
しこりが大きい場合や複数ある場合には、良性であっても切除手術が必要となりますが、病状によっては、しこりのみを取り除く手術ではなく、甲状腺の片側を切除する手術が行われる場合があります。
・甲状腺機能亢進症（8〜9割がバセドウ病）
甲状腺ホルモンを過剰に生成・分泌し続ける甲状腺を切除することで、甲状腺機能の安定化をはかりますので、手術に際しては、内服薬治療や放射性ヨード治療による効果と、手術によって期待できる効果、そして体にかかる負担などが総合的に比較検討されます。
・手術の概要
甲状腺の切除に要する時間は、片側でも全摘でも約2〜3時間が目安とされ、リンパ節の摘出は、狭い範囲ならば20〜30分、広い範囲でも1時間以内が目安となっていますので、入院期間は、手術内容にもよりますが平均で約1週間とされ、多くの場合は頸部を横に切開する方法が採用され、数センチから10センチ程度の手術創が残ります。
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